XP+SP1を準備する。
---BartPEにスクリーンリーダーを組み込む---
■WindowsXPとサービスパック1
BartPEは、WindowsXPもしくは2003Serverから作成できます。
Windows2000/ME/98/NT4.0などからは作成できません。
このハウツーでは、XPから作成するものとして説明します。

【リカバリーCD】
メーカー製PCに添付されるリカバリーCDは千差万別です。
パッケージ版のファイル構成をあまり変えないで収納しているものもありますが、完全にイメージファイル化して収納しているものも多いです。
後者の場合、XPのファイルが現れないので、そこからBartPEを作成するのは困難です。
そうしたときは、2003Server評価版を利用する道があります。
2003Server評価版の利用については、このページの記述に変えて、「2003Server評価版を利用する」をお読みください。


XPは原則としてProfessional版、Home版、どちらでも大丈夫です。
しかしサービスパック1(以下SP1と略記します)以降をあてたものでなければなりません。
最近購入したXPなら、すでにSP1が組み込まれています。だからそのまま使えます。なにもする必要はありません。(作業の効率を考慮して、HDD上に任意のディレクトリを作成し、CD上のデータをすべてそこへコピーしておいてもいいです。)

購入時期が古い場合、XPにはSP1が組み込まれていません。
無印のXPと、SP1の配布から、XP+SP1のインストールディスクを作らなければなりません。この作業をスリップストリームと呼びます。
スリップストリームの具体的な手順を説明します。



■スリップストリーム(Slipstream)の実行
次の手順でXP+SP1のインストールCDを作成します。

(1)HDD上に任意のディレクトリを作成します、仮にC:\XP_CDとします。ここへXPのCD-ROMの内容をすべてコピーします。

(2)マイクロソフトからSP1の配布を入手します。

(2004年9月の補筆です。SP2が出ていますが、現時点ではプラグインが未対応です。ソースはXP+SP1を使ってください。製作環境がSP2であっても、それは問題ありません。)

執筆時点での入り口URLは、

http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/downloads/default.asp

です。
実際のダウンロードは、

http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/downloads/servicepacks/sp1/network.asp

から行います。これらは変化するかもしれません。
ダウンロードファイルはxpsp1a_ja_x86.exeです。125MBあります。

(3)SP1の配布の展開先として任意のディレクトリを作成します。仮にC:\XP_SP1とします。

(4)ダウンロードした配布を次の手順で展開します。
ダウンロードした配布がC:\Downloadディレクトリに存在すると仮定すると、「ファイル名を指定して実行」から次のコマンドを実行します。(通常はコマンドプロンプトを使いますが、音声化に難点があるので)。

C:\Download\xpsp1a_ja_x86.exe -x

10秒ほどファイルの検証作業があった後、展開先を尋ねるダイアログボックスが出ます。(3)で作ったC:\XP_SP1を指定し、OKボタンで展開を実行します。

(5)展開が終了したら、C:\XP_SP1には、Updateというサブディレクトリが生成されており、そこにUpdate.exeというファイルが存在しています。
そこでまた「ファイル名を指定して実行」から

c:\XP_SP1\Update\Update.exe /s:c:\XP_CD

を実行します。

これでスリップストリーミングがはじまります。
ダイアログボックスが出現し、すべて自動で実行されます。
「統合インストールが正常に終了しました」という意味のメッセージが出ておわりです。
これでC:\XP_CDにあるファイル類がXP+SP1に変わっています。

(6)B's Recorderなどのライティングソフトを使い、C:\XP_CDの内容をすべてCDに焼きます。次回から、XPのインストールが必要になったとき、このCDからインストールすれば、インストール後SP1をあてる必要がなく、時間が節約できます。

CDを焼き終わったらHDD上のデータは不要です。
しかしBartPEでISOファイルを作る作業をする場合、CDを参照するより、HDDを参照したほうがずっと早いです。だからHDD容量に余裕があるなら、そのまま残しておくのがいいです。



以上でXP+SP1の準備が整いました。
いよいよプラグインの組み込みです。