2003Server評価版を利用する。
---BartPEにスクリーンリーダーを組み込む---
■2003Server評価版
メーカー製PCに添付されるリカバリーCDには、XPをイメージ化して収納してあるものがあります。
その場合、そこからBartPEを作成するのは困難です。
そうしたときは2003Server評価版を利用して作成する道があります。

2003Server評価版には英語バージョンと、日本語バージョンその他があります。
英語バージョンだとマイクロソフトのサイトからダウンロードするだけでよく、入手が容易なのですが、IMEが使えない、日本製アプリケーションが文字化けするなどの問題が生じます。システムのバックアップやトラブル時の「保険」としては大きな問題はないはずですが、どうせ作成するなら、ちぇんと日本語を使える起動ディスクにしたいですね。
そこでここでは、2003Server日本語価版から作成するものとして説明します。
(作成はあくまでもXPマシン上で行うものとします。Windows2000上で作成すると、いろいろ問題が出るかもしれません。)




■入手する
次の手順で入手できます。
英語版なら無償でダウンロードできますが、日本語版はCDを申し込んで送付してもらわなければなりません。1260円(リソースCD同梱版は1575円)の手数料(郵送料)が必要です。

(1)マイクロソフトの下記サイトへアクセスします。

http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2003/evaluation/trial/default.mspx

(2)「Windows 2003 Server評価版をオーダーする」のリンクを実行します。

(3)アンケートページになります。「貴社で導入されているサーバーの種類」とか、「導入済みのサーバー」とか、ごちゃごちゃあります。ほとんどの項目に答えを選択しないと先に進めないので、適当な誠実さで答えてください。
 記入が終わったらページ末尾の「送信」ボタンを実行します。

(4)[Windows 2003 Server評価版キットお申し込み」というページになります。会社からの申し込みを想定しています。会社名や部署名が必須項目になっています。適当な誠実さで答えてください。
 末尾の「送信」ボタンで次ページに移ります。

(5)購入する項目を選択します。2つの項目があります。

Windows Server 2003 評価キット 1575円
Windows Server 2003 Enterprise Edition 180日限定評価版 1260円

 筆者は上の評価キットしか試していませんが、Enterprise Edition 180日限定評価版でも大丈夫だと思います。違いはリソースCDが付属するかどうかです。
どちらかに数量1を記入し、「バスケットに追加」ボタンを実行します。

(6)「買い物カゴ」ページになるので、註文を確認し、「次へ進む」ボタンを実行。

(7)「オーダー確認」ページになります。送付先の住所などを確認し、「注文」ボタンを実行します。

(8)1週間ほどでマイクロソフトから振込用紙が送られてきます。急ぐときは、注文番号を控えておいて、その注文番号をつけてページ記載の口座へ代金を振り込めばいいです。
代金を支払って1週間ほどすると、CDが郵送されてきます。





■準備と調整
上の手順で入手した評価セットのうち、BartPEの作成に必要なのは最初の1枚、「180日間評価版」と銘打ってあるCDだけです。これをXP+SP1の代わりにします。
ただし、数点のファイルが足りません。
対処方法が2つあります。
ひとつは足らないファイルを現に使っているXPから補充する方法です。
次の手順で行います。

(1-A)たとえばC:\2003ServerEvalなどといった任意のディレクトリを作り、「180日間評価版」と銘打ってあるCDの内容を、そっくりそこへコピーします。このとき、コピー先ディレクトリがFAT32上に存在すると、CRCエラーが出て、コピーが失敗するかもしれません。できるだけNTFS上にディレクトリを作ってください。

(1-B)コピーが完了したら、そのi386ディレクトリへ、現に使っているWindoes XP のSystem32ディレクトリから、下記のファイルをコピーします。

dplay.dll
dpserial.dll
dpwsock.dll
fsusd.dll
iccvid.dll
mmdrv.dll
wiavusd.dl

(1-C)PE BuilderでISOイメージを作るとき、XPや2003Serverがある場所を尋ねられますが、そのとき、このディレクトリを指定します。


もうひとつの方法は、プラグインを編集する方法です。
足らないファイルはなくても問題なさそうです。そこで、なければいれなくてもよいと、プラグインの設定を変えるわけです。 各プラグインに関してはそれぞれ別項で説明しています。
そこでの説明にしたがって作業をするとき、この編集も行います。

EnableSoundプラグインEnable_Sound.infファイルについて、
73行目付近の
mmdrv.dll=2
を、
mmdrv.dll=2,,4
に。

201行目付近の
fsusd.dll=2
iccvid.dll=2

fsusd.dll=2,,4
iccvid.dll=2,,4
に。

DirectX9のプラグインdx9.infについて。
102行目あたり、
dplay.dll=2
dpwsock.dll=2
dpserial.dll=2

dplay.dll=2,,4
dpwsock.dll=2,,4
dpserial.dll=2,,4
に。

Explore&IE.infについて。
350行目あたり、
wiavusd.dll=2
を、
wiavusd.dll=2,,4

以上です。