ネットワークを機能させる
---BartPE実用編---

PE Builder ver3.0.30以降では、デフォルトでbartpeプラグインが組み込まれ、多くの環境では基本的にはなにもしなくてもネットワーク機能が働きます。 PE Builder ver3.0.28以前では、デフォルトではネットワークプラグインは組み込まれません。そこで、サウンドを機能させるためNetworkプラグインを組み込みました。この場合は、ネットワークドライバを集めてPEに組み込む必要があります。
このページではネットワーク機能のポイントを説明します。


■fix_netプラグインを組み込む。
310氏+Lexus-j氏制作のプラグインです。
日本語環境でネットワークを機能させるには、このプラグインが必要です。
http://popup3.tok2.com/home2/waaaamc/plug.html
から入手できます。
解凍するとfix_netフォルダに展開されます。
ひとつだけ作業が必要です。
WindowsXPまたは2003のインストールディスクをCDドライブに入れておいて、同梱されているinf_fix.cmdをエクスプローラや「ファイル名を指定して実行」などから実行します。
するとコマンドプロンプトが開き、インストールディスクを入れたCDドライブのドライブ文字を入力するように求めます。
そこでドライブ文字を入力してENTERです。
必要な作業はそれだけです。


■PE起動後、ネットワークを有効にする。
ver3.0.30以降では、デフォルトでオートスタートが組み込まれており、PE起動時にネットワークの設定を行います。オートスタートをはずしているときは、PE起動後、「ファイル名を指定して実行」から、

PENetCfg /UseProfile

を実行すれば、ネットワークを開始できます。
(「スタートメニュー」→「プログラム」→「PE NETWORK CONFIGURATOR」を実行してもいいのですが、その場合、この項を執筆している時点の仕様では、設定ファイルが読み込まれません。)
この項ではbartpeプラグインでの動作を説明します。(ver3.0.28以前のNetworkプラグインを使う場合についてもほとんど同じです。)

ネットワークの設定が始まると、まず、

Network is not started yet.
Do you want to start network support now?

というメッセージが現れます。
ネットワークを開始するならそのままENTERで実行します。
オートスタートをオンにしていて、ネットワークを開始したくないときは、ここでALT+N(「いいえ」キー)を押して終了すればいいです。
ENTERで開始すると、設定ファイルを選択するためのダイアログボックスが出ます。
一覧に4つの項目が並んでおり、一番上にある「Dynamic IP Address(DHCP)」が選択状態になっています。(MDRで読み上げます)
通常はDHCPを使うので、そのままENTERを押して進みます。
すると、「Starting network supporting, please wait」というダイアログボックスが現れ、1、2分、ごちゃごちゃやっています。
成功すると、やがて、「PE Network Configurator」というダイアログボックスが現れ、スクリーンリーダーが、「XXXXのコンボボックス」と読み上げるはずです。XXXXはお使いのLANアダプタの名前です。
もしこのとき、このダイアログボックスが現れなかったり、あらわれても、コンボボックスに表示されるLANアダプタ名がおかしくて、ネットワークがうまく機能しないときは、LANアダプタ用のドライバを自分で収集し、ISOイメージ作成時に組み込む必要があります。この方法については
「ネットワークドライバの組み込み方」を参考にしてください。

「PE Network Configurator」ダイアログボックスでネットワークに関する設定を行うわけですが、ボタンなどに特殊な作りのものが使われています。そのためスクリーンリーダーは部分的にしか読み上げないでしょう。後述するように事前に値を設定しておくことが可能なのですが、ここでは、このダイアログボックスで設定する方法を述べます。
IPアドレスを自動取得するなら(多くの場合はそうです。)、そのままENTERでダイアログボックスを閉じるだけで、インターネット接続が可能になります。
しかし、ワークグループでLANを構築する場合は、ワークグループ名を入力する必要があります。
TABキーを何度か押してコントロールを移動していくと、やがてスクリーンリーダーが、「エディット、ワークグループ」と読み上げると思います。そこがワークグループ名を指定するためのエディットボックスです。
デフォルトで「WORKGROUP」という文字列が入っているので、それを削除し、自分のワークグループ名を入力します。このエディットボックスでは、入力文字の返り音声が機能しないようです。ブラインドタッチが必要になります。
入力が終わったら、一度だけタブキーを押してください。
それで「SET」ボタンにフォーカスをあてることができます。フォーカスが当たったらSPACEキーを押し、ワークグループ名をセットします。「Workgroup was set successfully」というメッセージが出ると思います。(バージョンによって仕様が変化するかもしれません)
ワークグループ名のセットが終わったら、TABキーを一回。それで「APPLY」ボタンにフォーカスがあたります。SPACEキーで実行し、ネットワーク全体の設定を更新します。「Updateなんたらかんたら」とスクリーンリーダーが読み上げると思います。あとはESCでダイアログボックスを閉じればいいです。
これで、インターネット、LANともに機能します。


■ver3.0.28以前のNetworkプラグインを使う場合
LANアダプタ用のドライバを収集し、ISOイメージ作成時に組み込む必要があります。
この方法については
「ネットワークドライバの組み込み方」を参考にしてください。
PE起動後に、「スタートメニュー」→「プログラム」→「PE NETWORK CONFIGURATOR」を実行し、ネットワークを機能させます。
これはほとんど上述のbartpeの場合と同じです。
ただ、設定ファイルの選択画面が出ません。
また、インターネットに接続するだけなら、すべてデフォルトのままENTERで進んでも、多くの場合大丈夫ですが、LANを形成するなら、WORKGROUP名を指定する必要があります。この方法は上述しています。


■PENETCFGの編集
この項は必須ではありません。
ただ、bartpeプラグインを使う場合、設定ファイルを編集しておけば、ネットワークに関する設定を事前に入力しておくことができます。つまりダイアログボックスが現れたとき、ENTERを押すだけでよくなります。
そこで編集のポイントを説明します。
詳細は、bartpeプラグインのpenetcfgサブフォルダにあるReadme.txtに説明がありますので、それを読んでください。

PE起動後、ネットワークを開始したとき、最初に読み込まれるのが、penetcfgサブフォルダにあるpenetcfg.iniファイルです。通常これを編集する必要はないと思いますが、ダイアログボックスの出現などを抑止したいとき、あるいはデフォルトで静的IPアドレスにしたい場合などは、このpenetcfg.iniを編集します。
普通はDynamic IP Address(DHCP)を使いますが、その場合、penetcfg.iniのあと、同じフォルダにあるpenetcfg-dhcp.iniが読み込まれます。
このpenetcfg-dhcp.iniを編集してワークグループ名を設定します。

[NetID]
Workgroup=workgroup

とあるところに、自分のワークグループ名を指定するだけです。

Workgroup=foo

などとします。コンピュータ名もつけたければ、

[NetID]
Workgroup=foo
ComputerName=MyPC

などとします。
以上でネットーワークが機能するようになります。