PE Builderを実行する
---BartPEにスクリーンリーダーを組み込む---
PE Builderの実行ファイルはpebuilder.exeです。
PE Builderを解凍したディレクトリ(例C:\BartPE)に存在します。
通常、スタートメニューへの登録はありません。
エクスプローラなどから直接実行してください。

実行すると、一定の順序でダイアログボックスがあらわれます。
その順序にしたがって各ダイアログボックスをここで説明します。
この稿を執筆している時点での最新バージョン、v3.0.28での記述であり、仕様が将来変化するかもしれません。
(途中でキャンセルするのは少し厄介です。このバージョンでは、「Prev」ボタンを何度か押して、最初のダイアログボックスまでもどらないと、キャンセルできないようです。)

(0)What to do ?ダイアログボックス
はじめてのときはこのダイアログボックスは現れないと思います。
何をしたいのかと問いかけています。3つの選択肢があります。

Manual Build
すべての設定を行って実行するモードです。

Auto Build
前の設定を使って実行するモードです。

ISO Build
ISOイメージだけを再生成します。

通常はManual Buildを選択してください。
「Next」ボタンで進みます。


(1)Welcomダイアログボックス
PE Builderのバージョンや著作権を表示したダイアログボックスです。
4つボタンがありますが、関係あるのは「Prev」と「Next」です。
「Prev」なら実行キャンセルです。
「Next」とボタンで、進みます。


(2)ソースファイルの指定ダイアログボックス
「Path to Windows installation files」というエディットボックスがあります。そこに、XP+SP1がある場所を指定します。
通常はCDドライブですが、HDD上のデータがあるときは、そのディレクトリを指定します。
HDD上の任意のディレクトリに、XP+SP1のすべてのファイルをコピーしておき、そのディレクトリを指定して実行したほうが、作業は早いです。
「参照」ボタンが2つあります。スクリーンリーダーは、どちらも、「テンテンテン」としか読み上げないと思います。最初の「テンテンテン」が、XP+SP1のパスを選択するための参照ボタンです。

もうひとつ、「Add file/folders from(custom) directory」というエディットボックスが存在しますが、これはこのハウツーでは使わないので、空白のままでOKです。

入力が終われば「Next」ボタンで次へ進みます。


(3)プラグイン選択のためのダイアログボックス
プラグインの量にもよりますが、このダイアログボックスが表示されるのには、数秒かかります。
「Plugin list」という一覧があり、そこにPluginフォルダに存在しているすべてのプラグインが表示されます。(「Add」ボタンを使う必要はありません。)
プラグインはINFファイルです。同じ内容のINFファイルが2つあれば、同じプラグインが2つ表示されることになります。
ボタンがいくつか並んでいますが、重要なのは「Enable/Disable」ボタンです。
一覧の「Enabled」欄に、「Yes」と表示されているプラグインだけが組み込まれます。「No」になっているものは組み込まれません。
このYes/Noを切り替えるのが「Enable/Disable」ボタンです。
このボタンでどういうことが起こるかを説明しておくと、プラグインがINFファイルであることは前述しました。その各INFファイルの、

[PEBuilder]
Name="some plugin"
Enable=0
Help="some.htm"

というところのEnableの値を書き換えるのが、このボタンです。
ファイルを書き換えるので、切り替えた結果は、次回の起動時にもそのまま反映されます。

特別な理由がないかぎり、デフォルトでYESになっているプラグインはすべて組み込んでください。
そして、ここまでのページで組み込んだプラグインがすべてYESになっているかを一覧で確認してください。
問題がなければ「Next」ボタンで次へ進みます。


(4)出力ファイル類の設定ダイアログボックス
2つエディットボックスがあります。
上側の「Output directory」は、ISOイメージを作るためのファイル類を出力するためのディレクトリです。デフォルトはC:\pebldrです。HDDに余裕がある場所ならどこでもいいです。ISOイメージが無事に作成できたら、削除してしまってもいいです。
「Create ISO Image」というところがチェックされていることを確認してください。(別のツールでISOイメージを作成したいときは、このチェックをはずします。)
チェックするとエディットボックスが入力可能になるので、出力するISOイメージファイルを指定します。デフォルトはBartPEのディレクトリにpebuilder.isoというファイルが生成されるようになっています。特に問題がなければデフォルトのままでいいです。
「Next」ボタンで次へ進みます。
指定したディレクトリが存在しないときは、それを作成したいけれどいいかという問いかけが、存在しているときは、上書きしてもいいかという問いかけが出ます。どちらもALT+Yで進めばいいです。(ENTERはNoに割り当てられています)


(5)作成作業の経過を示すダイアログボックス
すべての処理が終了するのに、10分か20分程度はかかるでしょう。
気長に待ってください。
処理中は「Stop」ボタンが有効になっているので、途中で処理をやめたいときは、そのボタンを使います。
すべてがうまくいって、ISOイメージの作成に成功したら、「Next」ボタンが有効になります。
どこかでエラーが発生したときは「Next」ボタンは使えず、「<<」「>>」というボタンが有効になります。この「<<」「>>」ボタンは、作業結果を表示している一覧ウィンドウで、エラー箇所へジャンプするためのボタンです。エラー箇所にはエラーの理由が書かれますので、それを参考にプラグインなどを修正することになります。
成功したら、「Next」ボタンです。
失敗したら、「Prev」ボタンで、前へ前へとさかのぼらなければなりません。


(6)成功を示すダイアログボックス
ISOイメージを作ったので、それをライティングソフトで焼けという意味のメッセージが書かれています。
「Exit」ボタンで完了です。