BartPEでシステムを立ち上げる
---BartPEにスクリーンリーダーを組み込む---
前ページで作ったCDR/DVD-Rはブータブルになっています。
ただ、それを使って起動するためには、PCのBIOS設定が、CDドライブやDVDドライブからブート可能になっていなければなりません。
これはBIOS設定で、最初にブートするデバイスとしてCDROMドライブを指定することで行います。(BIOS設定は音声化できません。だれかの眼を借りて設定してもらう必要があります。)
CDROMを最初のブートデバイスに指定しても、HDDから立ち上がらなくなるわけではありません。
HDDから立ち上げたいときは、CDROMドライブに、ブート可能なCDを入れておかなければいいだけです。
あるいはマザーボードによっては、CDROMドライブにブート可能なCDが入っていても、なにかキーを押さなければ、通常どおりHDDから立ち上がるようになっているものもあります。
このあたりはご自分のPCを研究してみてください。



・・・さて、BIOS設定でCDROMブートを可能にしたら、作成してBartPEのメディアをドライブに挿入しておいて、PCの電源を入れます。
2、3分のあいだ、CDがゴトゴトと鳴っているでしょう。
Windows起動音は鳴りません。Windowsが立ち上がったときは、まだサウンドが機能していない状態だからです。
でも、もし、サウンドや、音声合成エンジンや、デスクトップリーダーの組み込みがすべてうまくいっていたら、やがてチャイム音とともにデスクトップリーダーが声を出します。
成功の瞬間です!!
嬉しさがこみあげてくるのは、間違いありません。
喜びが落ち着いたら、実用編のヒントなどを参考に、さらに各自の使いやすい環境を少しずつ構築していってください。


でも、最初はなかなか成功しません。
何度も何度も失敗すると思います。
一般ユーザーなら、どこで失敗しているのか目で調べることができます。プラグインの動作をひとつひとつ、段階的に検証することも可能です。
しかし、視覚障害者の場合、最初にひとつスクリーンリーダーを載せないかぎり、動作を確認するための手がかりさえ得られません。段階的な検証もできません。
苦しいところです。
根気よくやって、なんとか乗り切ってください。
一番いいトラブルシューティングは、各プラグインの付属ドキュメントを熟読し、ちゃんとそのドキュメントどおりにしているかを確認することでしょう。
ただ、次のページでは、だれかの眼を借りられる場合の、トラブルシューティングの方法を書きます。