fakenewsDoc
「違和感」を感じますか?
SUBJECT: 「違和感」を感じますか?
FROM: "Makoto Goto" <mgoto@edu.fk.ac.xxx>
DATE: Sat, Jul 14 01:10:24 2001
はじめまして。
F大学教育学部社会学科4年の後藤真といいます。
みなさんは「子供たち」という言葉に違和感を感じますか。存在では
ありません。言葉そのものに対する違和感です。
現在、卒論の準備中で、その資料にするため、下記サイトでアンケー
トを実施中です。
http://www.edu.fk.ac.xxx/~student/~mgoto/
「違和感」を感じるか感じないか、できるだけ多くの方にアンケート
にお答えいただけたらと願っています。
このアンケートは9月末まで実施し、集計とそれに対する分析は、来
年1月に同じサイトで発表させていただく予定です。
どうぞよろしくお願いします。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Johnson Iida" <iida@hello.co.xxx>
DATE: Sat, Jul 14 01:34:14 2001
飯田@ハローです。
"Makoto Goto" <
mgoto@edu.fk.ac.jp> wrote:
> みなさんは「子供たち」という言葉に違和感を感じますか。存在では
> ありません。言葉そのものに対する違和感です。
「存在」には感じるけど、言葉には感じないな。
なにか感じなければいけないの?
--
飯田 和也
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "taku Abe" <t-abe@works.co.xxx>
DATE: Sat, Jul 14 09:32:28 2001
安倍といいます。
今、後藤真さんのHPのぞいてみましたが、アンケートの意味がはっ
きりしませんね。
F大学のサーバーなのは確かなようだから、詐欺的なものではなさ
そうだけれど、年齢とか職業とか学歴とか、子供がいるかどうかな
ど、かなりプライバシーに属する答えを求めていますね。それでいな
がら、アンケートの意味をはっきり書かないのは、ルール違反のよう
な気がします。
これじゃ回答してくれる人は多くないでしょう。
少なくとも私は答えませんでした。
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Saturday July 14
name:Taku Abe
e-mail:
t-abe@works.co.xxx
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Rei Yasuda" <r-yasuda@tfamily.co.xxx>
DATE: Sat, Jul 14 19:45:42 2001
保田令@Tファミリーです。
"taku Abe" wrote:
> 今、後藤真さんのHPのぞいてみましたが、アンケートの意味がはっ
> きりしませんね。
> F大学のサーバーなのは確かなようだから、詐欺的なものではなさ
> そうだけれど、年齢とか職業とか学歴とか、子供がいるかどうかな
> ど、かなりプライバシーに属する答えを求めていますね。それでいな
> がら、アンケートの意味をはっきり書かないのは、ルール違反のよう
> な気がします。
確かにわたしもそれは感じましたね。
でも、「子供たち」への「違和感」というのは、ひょっとすると、複数形
の重複を意味しているのではないでしょうか。これまでなにげなく使ってい
ましたが、後藤さんの投稿を見て、ああ、そうか、「供」と「たち」が重
なっているぞと気づきました。
気づくと、背筋がこそばゆくなるというか、「違和感」を感じはじめまし
た。
だから、アンケートとしては、回答者の意識を左右したくないので、アン
ケートの意味をはっきり書けないのかもしれません。ま、後藤さんの立場を
憶測して言うならば・・・ですけれど。
# ああ、これから「子供たち」という言葉を素直に使えない。使うたびに
# 「複数形の重複」を意識してしまいそうだ。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Johnson Iida" <iida@hello.co.xxx>
DATE: Sat, Jul 14 22:45:42 2001
"Rei Yasuda" <
r-yasuda@tfamily.co.xxx
>"taku Abe" wrote:
> > 今、後藤真さんのHPのぞいてみましたが、アンケートの意味がはっ
> > きりしませんね。
> > F大学のサーバーなのは確かなようだから、詐欺的なものではなさ
> > そうだけれど、年齢とか職業とか学歴とか、子供がいるかどうかな
> > ど、かなりプライバシーに属する答えを求めていますね。それでいな
> > がら、アンケートの意味をはっきり書かないのは、ルール違反のよう
> > な気がします。
>
> 確かにわたしもそれは感じましたね。
>
> でも、「子供たち」への「違和感」というのは、ひょっとすると、複数形
> の重複を意味しているのではないでしょうか。これまでなにげなく使ってい
> ましたが、後藤さんの投稿を見て、ああ、そうか、「供」と「たち」が重
> なっているぞと気づきました。
なるほど。
御々々汁(オミオツケ)か。
でも、そんなの調べて社会学の卒論になるのかな。
--
飯田 和也
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Yuri Kago" <yuri_kago@chan.ne.xxx>
DATE: Sun, Jul 15 10:10:12 2001
加護@chanです。
「子供」って複数形なんですか?
「わたし、子供だから・・・」とか、「子供料金1人100円」とかいう使い
方はあきらかに単数でしょう。だから単数の「子供」という言葉に、複数を表す
「たち」がついていると考えれば、おかしくないのではございませんか。
右向いて左向いて加護@chanでした。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Hikari Tuji" <h-tuji@chan.ne.xxx>
DATE: Sun, Jul 15 10:21:56 2001
辻@chanです。
学校で英語を習っています。
「日本語には複数と単数の区別はないけれど・・・」と、教わりました。
あるとしても、それほど厳密なものではないのではございませんか?
加護@chanも書いたように、「子供たち」という言葉はおかしくないと思
います。
右向いて左向いて辻@chanでした。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Rei Yasuda" <r-yasuda@tfamily.co.xxx>
DATE: Sun, Jul 15 19:21:42 2001
保田令@Tファミリーです。
加護@chanさん、辻@chanさん、こんばんわ。
マルチレスごめんなさい。
"Yuri Kago" wrote:
> 「わたし、子供だから・・・」とか、「子供料金1人100円」とかいう使い
> 方はあきらかに単数でしょう。だから単数の「子供」という言葉に、複数を表す
> 「たち」がついていると考えれば、おかしくないのではございませんか。
"Hikari Tuji" wrote:
> 「日本語には複数と単数の区別はないけれど・・・」と、教わりました。
> あるとしても、それほど厳密なものではないのではございませんか?
> 加護@chanも書いたように、「子供たち」という言葉はおかしくないと思
> います。
ふたりが言っているのはそのとおりでしょう。
でも、「ども」という言葉には明らかに「複数」の意味があります。
本来、複数を意味する言葉だったのが、辻@chanさんが指摘するように、
日本語の単複区別が厳格でないため、単数の対象に対しても使われるように
なったのだと考えられます。
とするなら「子供たち」はやはりおかしいです。
語感的にすっきりしません。わたしの場合は後藤さんの投稿で複数形の重
複に気づいた昨日からですが・・・(^^ゞ
# なんだかよくわからないけど、真似してみよう。
右向いて左向いて保田でした。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Masaya Yaguchi" <myaguchi@minimoni.co.xxx>
DATE: Sun, Jul 15 23:38:22 2001
はじめまして。
矢口といいます。このNewsGroupでは初めて書かせていただきます。
よろしく > all
保田さんは書きました。
Yasuda > でも、「ども」という言葉には明らかに「複数」の意味
Yasuda > があります。 本来、複数を意味する言葉だったのが、
Yasuda > 辻@chanさんが指摘するように、日本語の単複区別が厳
Yasuda > 格でないため、単数の対象に対しても使われるようにな
Yasuda > ったのだと考えられます。(改行位置変更)
「ども」が複数を意味する言葉だったとは一概には言えないのではな
いでしょか。
語源的に「ども」は、「伴」または「供」の濁音化であり、本来は、
誰かの配下を意味するものだったように思います。
いわば集合名詞のようなものでしょう。配下がたったひとりというこ
とは稀であり、対象が複数存在であることが多いため、自然と複数概念
と結びついていったのではないでしょうか。
つまり、「ども」が絶対的な複数概念だったとはいえないわけです。
言葉の発生当初から、稀ではあるにしても、対象が単数であることを
許容する言葉だったと考えるのが、妥当だと思います。
__
矢口
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Rei Yasuda" <r-yasuda@tfamily.co.xxx>
DATE: Mon, Jul 16 20:18:18 2001
はじめまして、矢口さん。
保田令@Tファミリーです。
"Masaya Yaguchi" wrote:
> 語源的に「ども」は、「伴」または「供」の濁音化であり、本来は、
> 誰かの配下を意味するものだったように思います。
> いわば集合名詞のようなものでしょう。配下がたったひとりというこ
> とは稀であり、対象が複数存在であることが多いため、自然と複数概念
> と結びついていったのではないでしょうか。
そうなんですか。
でも、「子供」の場合の「ども」が、語源的な「伴」や「供」そのままの
意味だとは思えません。「子供」の場合の「ども」は複数概念を強く帯びて
いるように感じます。
つまり、もともとは「子」という言葉があります。
「子」と言えばそれでいいのに、あえて「ども」をつけるのは、そこに
「複数」の意味を付与したいからでしょう。それが「子供」という言葉の発
生ではないでしょうか。すると、「ども」はともかく、「子供」は、語源的
に複数概念だと推測するのが妥当なのじゃありませんか。
子供という言葉がいつ生まれたのか知りませんが。
なんだか新しい感じがします。古くは、複数を表現する場合、「子供」で
はなく、「子ら」と言ったのじゃ? 国語学にはまったく疎いので、間違っ
た推測かもしれません。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Masaya Yaguchi" <myaguchi@minimoni.co.xxx>
DATE: Tue, Jul 17 01:18:22 2001
矢口です。
保田さんは書きました。
Yasuda > でも、「子供」の場合の「ども」が、語源的な「伴」や「
Yasuda > 供」そのままの意味だとは思えません。「子供」の場合の「ど
Yasuda > も」は複数概念を強く帯びているように感じます。
Yasuda > つまり、もともと「子」という言葉があります。
Yasuda > 「子」と言えばそれでいいのに、あえて「ども」をつけるの
Yasuda > は、そこに「複数」の意味を付与したいからでしょう。それが
Yasuda > 「子供」という言葉の発生ではないでしょうか。すると、「ど
Yasuda > も」はともかく、「子供」は、語源的に複数概念だと推測する
Yasuda > のが妥当なのじゃありませんか。
Yasuda > 子供という言葉がいつ生まれたのか知りません。
Yasuda > なんだか新しい感じがします。古くは、複数を表現する場
Yasuda > 合、「子供」ではなく、「子ら」と言ったのかもしれません。
Yasuda > 国語学にはまったく疎いので、間違った推測かもしれません。
(改行位置変更)
ごめんなさい。残念ながら外れています。
「子供」という言葉はかなり古いです。
まず万葉集802に次の有名な用例があります。
瓜食めば、胡藤母(コドモ)思ほゆ 栗食めば まして思(しぬ)ばゆ
何処より 来たりしものぞ 眼交に もとな懸かりて 安眠し寝さぬ。
上の胡藤母(コドモ)が単数である可能性を完全には排除できません
が、常識的には複数の子供を思って歌っている歌でしょう。未確認です
が、写本系統には、「子等」と書いてコドモと読ましているものもある
ようです。
もうひとつ 古事記中巻に次の歌があります。
いざ子ども 野蒜摘みに 蒜摘みに 我が行く道の 香ぐはし
花橘は 上枝は 鳥居枯らし 下枝は 人取り枯らし 三つ栗の
中つ枝の ほつもり 赤ら嬢子(オトメ)を いざささば 良らしな。
応神天皇の歌とされていて、「いざ子ども」は、「さあ、皆の者」と
いう感じでしょうか。この用例での「子ども」は年少者ではありませ
ん。配下の者に呼びかけています。「ども」の本来的な語義に近いので
しょう。そして、この用例では明らかに複数です。
また、ついでにいえば、古事記では、子供の複数表現は、保田さんご
指摘の「子ら」が普通で、「子ども」という用例はきわめて珍しいと思
います。
明らかに単数に対して「子供」を使った用例が、どのくらい古くさか
のぼれるものなのか、不勉強で知りません。
__
矢口
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Rei Yasuda" <r-yasuda@tfamily.co.xxx>
DATE: Tue, Jul 17 19:24:14 2001
矢口さん、詳しい解説をありがとうございます。
はずしっぱなしの、保田令@Tファミリーです(^^ゞ。
矢口さんは言語学に詳しいようです。
そこで、教えていただきたいのですが、すると、矢口さんは「子供たち」
という言葉が正しいとお考えなのですか。
ぜひお聞きしたいです。
RE:「違和感」を感じますか?
SUBJECT: RE:「違和感」を感じますか?
FROM: "Rei Yasuda" <r-yasuda@tfamily.co.xxx>
DATE: Tue, Jul 17 23:11:16 2001
矢口です。
保田さんは書きました。
Yasuda > 矢口さんは言語学に詳しいようです。
Yasuda > そこで、教えていただきたいのですが、すると、矢口さんは
Yasuda > 「子供たち」という言葉が正しいとお考えなのですか。
Yasuda > ぜひお聞きしたいです。(改行位置変更)
いえいえ、まず、まったく詳しいわけではありません。
学生時代以来、理系を歩いている人間です。ただ、長患いをしたこと
があり、そのとき、万葉などをかなり読みました。それだけの知識で
す。
次に、「子供たち」に対するわたしの感覚は、保田さんとまったく同
じです。
後藤さんの投稿を読むまではごく普通に使っていたけれど、今は
ちょっと使いにくいです。
ただ、「正しい」かどうかという基準を、生き物である言葉に当ては
めるのには反対です。そして「子供たち」を日本語として「正しくな
い」と決め付けることはできないと思っています。
当てはめるべき基準は、むしろ美しいかどうかだと思います。そして
その基準から見ると、「子供たち」という言葉は複数の重複と受け取ら
かねません。スマートじゃないですね。そしてどことなく「厚化粧」の
匂いがします。わたしは厚化粧は嫌いです。
というわけで、後藤さんのアンケートサイトで、「違和感を感じる」
に一票入れてきたところです。
__
矢口
お久しぶり
SUBJECT: お久しぶり
FROM: "Hiroshi Nakazawa" <hnakazawa@motomus.co.xxx>
DATE: Tue, Jul 17 22:41:30 2001
中澤@motomusです。
ちょっとご無沙汰していたら、ずいぶんにぎやかになってるね。
おれも、もう一度、入れてもらいたくて書き込みます。
不思議なのは、後藤さんが最初に書き込んだ後、まったく返事をしてい
ないこと。
おかしいなあ。
やはりちゃんと答えるべきだと思うんですよ。アンケートの意味を。少
なくともそれが礼儀だと思いますよ。
確かに、保田@Tファミリーさんが言うように、アンケートの意味がわ
かると、それが要因になって、正確な数値を得られないと考えているのか
もしれない。でも、すでに保田さんが推測したわけだから、いまさら隠し
ても意味ないでしょう。
これだけみんなの関心を集めたのだから、アンケートの意図を詳しく説
明する義務があると思うよ。後藤さんには。
意地悪く考えれば、自分の書き込みで、スレッドが伸びてゆくのをニヤニ
ヤ眺めているのかもしれない。
どう? 後藤さん。
/~~~ Hiroshi Nakazawa
m(__)m__/
hnakazawa@motomus.co.xxx
RE:お久しぶり
SUBJECT: RE:お久しぶり
FROM: "Johnson Iida" <iida@hello.co.xxx>
DATE: Wed, Jul 18 22:32:30 2001
飯田@ハローです。
お久しぶりです。中澤@motomusさん。
他所で元気にやっておられるのをときどき見せてもらっています。
わたしももうすぐそちらへ場所を変えるかも(^o^)
"Hiroshi Nakazawa" <
hnakazawa@motomus.co.xxx> wrote:
> 不思議なのは、後藤さんが最初に書き込んだ後、まったく返事をしてい
> ないこと。
> おかしいなあ。
> やはりちゃんと答えるべきだと思うんですよ。アンケートの意味を。少
> なくともそれが礼儀だと思いますよ。
> 確かに、保田@Tファミリーさんが言うように、アンケートの意味がわ
> かると、それが要因になって、正確な数値を得られないと考えているのか
> もしれない。でも、すでに保田さんが推測したわけだから、いまさら隠し
> ても意味ないでしょう。
> これだけみんなの関心を集めたのだから、アンケートの意図を詳しく説
> 明する義務があると思うよ。後藤さんには。
同感です。
でも、彼の書き込みで、ここを賑わしてもらったのだから、ま、よしと
しませんか)^o^(
笑って。中澤さん。
--
飯田 和也
亀レスすいませんm(__)m
SUBJECT: 亀レスすいませんm(__)m
FROM: "Makoto Goto" <mgoto@edu.fk.ac.jp>
DATE: Thu, Jul 19 09:19:54 2001
後藤@F大学です。
みなさん、どうもすいません。
こんなにスレッドが伸びるとは思ってもいませんでした。
土曜日の書き込みのあと、ちょっと海へ遊びに行っていました(^^ゞ。大事
なパソコンが塩で駄目になると嫌なので、持っていかなかったのが失敗でし
た。
昨夜、帰ってきて、はじめて皆さんの投稿を見たようなしだいです。びっく
りしました。
マルチレスになりますが、みなさんの疑問にお答えします。
まず、安倍さんへ。
A. > 今、後藤真さんのHPのぞいてみましたが、アンケートの意味がはっ
A. > きりしませんね。
はい、すいません。
アンケートの意味をはっきり書かなかったのは、保田令@Tファミリーさん
が推測してくださったとおりです。「子供たち」という言葉の変な点を書く
と、回答者の意識を縛ってしまうように思えたので。
保田@Tファミリーさんと矢口さん、加護@chanさん, 辻@chanさんへ
Y.> でも、「子供たち」への「違和感」というのは、ひょっとすると、複数形
Y.> の重複を意味しているのではないでしょうか。
基本的にはそのとおりです。
卒論に入る前の予備的段階で、TVニュースで簡単に統計をとってみたので
すが、「子供」よりも「子供たち」という用例が圧倒的に多いのです。なぜ、
「子供たち」とあえて「たち」をつけて使われるのか。
矢口さんが詳しく述べておられるように、子供を複数形と決め付けることは
できません。しかし、「ども」は強く複数を連想させます。その言葉に対し
て、あえて「たち」を付加して使うのはなぜなのか。奇妙に感じます。まさに
矢口さんがおっしゃっている「厚化粧」です。
こういう言葉は他にあるでしょうか。ご存知の方はどうぞ教えてください。
「子供たち」という言葉にわたしが疑問を抱くようになったのは、アララギ
派の歌人だった曽祖父が、「おかしな言葉だねえ」とよく言っていたからでしょ
う。卒論のテーマを選ぶ段階で、指導教官にたまたま言ったら、「じゃ、それ
にしたら」と、テーマに決まってしまいました(^^ゞ。
題名は「オミオツケ言葉の発生とその社会的要因」にしたいと思っていま
す。
飯田@ハローさんが、簡潔に、
I.> 御々々汁(オミオツケ)か。
と指摘されているとおりです。
オミオツケは単なる味噌汁の意味ですが、「御」を3回も重ねてオミオツケ
と読ませます。敬称だそうです。一般には、中世、塩分がきわめて貴重だった
ころ、塩分摂取のための味噌汁を大事にする社会意識が、「御」を3回も重ね
させたと言われています。
これはあるいは俗説の域を出ないかもしれません。(実証的な論考がないか
探しているのですが、まだ行き当たっていません。)。まず味噌汁の別称とし
てのオミオツケという言葉があり、それに対して「御々々汁」という漢字を当
てはめたと考えるのが正しいかもしれません。
問題は「御々々汁」という漢字を当てはめさせる意識です。そこにはやは
り、塩分を貴重とする意識が働いていたように思えます。
そこで「子供たち」という言葉に戻ります。
これが広く用いられるようになったのは、第2次大戦後のようです。第2次
大戦前の用例もないではありませんが、戦後の用例数と比べると、圧倒的に数
が少ないです。
この「変な」言葉がこれほど一般化したのは、子供に対するなんらかの社会
意識を反映しているのではないかと思えるわけです。
仮説としては、戦後教育と関係があるのではないかと思っています。
仕事柄当然ですが、教師がさかんにこの言葉を使います。教育雑誌などを調
べると、単複同形の「子供」で充分な場所で、「子供たち」を連発しています。
第2次大戦後の教育は、敗戦への反省からはじまっていますが、教師のあい
だではとくにそうした意識が強かったようです。
模式的に書けば、
戦前教育(集団的教育)からの反動
↓
個の重視
↓
個を重視する姿勢として「複数性」の強調。
↓
「子供たち」という言葉。
というような仮説を考えています。
実は、さらに、ある時点から、
「子供たち」という言葉の多用。
↓
個の「複数性」への埋没
↓
「子供たち」という集団性の強調
↓
校則、いじめ、管理教育などの問題
というスラスト現象が発生したのではないかと疑っているのですが、卒論段
階でここまではいけないでしょう。
「違和感を感じますか」のアンケートでは、現在、どの程度の人間がこの言
葉に違和感を感じているのかを知りたいとともに、職業、たとえば教師グルー
プと他のグループのあいだに意識の差があるかどうか、なども、調査できたら
と思っていました。
しかし、安倍さんが指摘されているとおり、アンケートの意図を秘匿して調
査するのは、やはりアンフェアーですね。
アンケートのとり方を工夫してみます。
アンケートサイトはこれから1週間程度、閉鎖します。
変更がおわりましたら、再度アナウンスさせていただきますので、そのとき
どうぞよろしくご協力ください。
ありがとうございました。
RE:亀レスすいませんm(__)m
SUBJECT: RE:亀レスすいませんm(__)m
FROM: "Lisa Ishikawa" <ls-ishikawa@contry.ne.xxx>
DATE: Thu, Jul 19 20:30:32 2001
はじめまして。
石川と言います。教師をやっています。よろしく。
後藤さん@F教育大は、記事のなかで、「子供たち」という言葉の流布に関
し、
> 模式的に書けば、
>
> 戦前教育(集団的教育)からの反動
> ↓
> 個の重視
> ↓
> 個を重視する姿勢として「複数性」の強調。
> ↓
> 「子供たち」という言葉。
というような仮説を抱いていると書きました。
つまり、 戦後の「個」を重視しようという教育姿勢が、ひとりひとりの子
供を見つめるがゆえに「子供たち」と複数を強調する言葉につながった、とい
う意味ですね。
おもしろい論点で、なんとなくわかる気がします。
しかし、
> 実は、さらに、ある時点から、
>
> 「子供たち」という言葉の多用。
> ↓
> 個の「複数性」への埋没
> ↓
> 「子供たち」という集団性の強調
> ↓
> 校則、いじめ、管理教育などの問題
>
> というスラスト現象が発生したのではないかと疑っているのです
という部分はどういう意味なのか、理解できません。
スラスト現象てなんですか。
「子供たち」という言葉の多用が、どうして個の「複数性」への埋没を生む
のですか。これは前段を完全にひっくり返した論理ですよね。「言霊」かなに
かを考えているのですか。
「子供たち」という集団性の強調、というのも変です。前段では、同じ「子
供たち」を、個を重視するために使われたを言っているわけでしょう? 論理
矛盾があるように思います。
また、
> 卒論に入る前の予備的段階で、TVニュースで簡単に統計をとってみたので
> すが、「子供」よりも「子供たち」という用例が圧倒的に多いのです。なぜ、
> 「子供たち」とあえて「たち」をつけて使われるのか。
と書いています。
この統計が確かなら、教師だけでなく、社会一般(TVニュース)も「子供
たち」という言葉を多用しているわけです。しかし後藤さんの仮説は「教育
界」に限定されていて、社会一般が「子供たち」を多用する理論付けにはなっ
ていません。その点はどう考えているのですか?
石川
RE:亀レスすいませんm(__)m
SUBJECT: RE:亀レスすいませんm(__)m
FROM: "Makoto Goto" <mgoto@edu.fk.ac.jp>
DATE: Thu, Jul 19 11:21:40 2001
石川さん。こんにちわ。
後藤です。
アンケートの意図を書くべきだというお叱りを受けたので、成り行き上もあ
り、つい書いてしまいましたが、まだ、すべてが仮説の段階です。なにひとつ
実証できたわけではありません。まずその点をお断りしておきます。
石川さんは論理矛盾だと言いますが、ある段階まで従だったものが、ある段
階をすぎると主に転化するということは、よくあります。言葉の使い方が正し
いどうか、自信はありませんが、「スラスト現象」という言葉はそういう意味
で使いました。
すなわち「子供たち」という言葉を連発することにより、ある段階から、集
団性の強調が発生する気がします。はじまりは、「個」を重視するため複数を
意識して「子供たち」が使われたはじめたのですが、それがある時点で、「子
供たち」という言葉自体が、それを使う者の意識を呪縛しはじめます。「言
霊」はよく知りません。でも、たしかにこれはある種の「言霊」なのでしょ
う。「子供たち」と呼び続けることにより、当初の「個」を重視する意識は薄
れ、「子供たち」と、生徒を、常に集団で意識するようになります。こうした
逆転現象をスラスト現象と呼びました。
また、
> この統計が確かなら、教師だけでなく、社会一般(TVニュース)も「子供
> たち」という言葉を多用しているわけです。しかし後藤さんの仮説は「教育
> 界」に限定されていて、社会一般が「子供たち」を多用する理論付けにはなっ
> ていません。その点はどう考えているのですか?
という点ですが、わたしは、「子供たち」という言葉が社会一般で広く使わ
れるようになったのに、教師の役割が重要だと考えています。そして社会も、
ある意味で、教師たちと同じ意識を持ち始めたのではないでしょうか。
最近、日本社会の「社会主義性」が言われるようになりました。つまり個よ
りも集団の重視です。この「社会主義性」が、「子供たち」という言葉の多用
につながっているのではないか。そんな仮説を抱いています。
RE:亀レスすいませんm(__)m
SUBJECT: RE:亀レスすいませんm(__)m
FROM: "Lisa Ishikawa" <ls-ishikawa@country.ne.xxx>
DATE: Fri, Jul 20 12:33:50 2001
石川です。
後藤さん、回答ありがとう。
正直なところ、よく理解できないし、納得もできません。
でも、まだ仮説の段階だし、これから来春にかけて資料を集め、実証的に論
述されるわけですよね。
その論述を待つことにします。
卒論が完成したら、大学のサーバーなどで公開し、閲覧できるようにしてい
ただけると嬉しいです。
がんばってください。
なをアンケートには「違和感を感じない」に一票です。
石川
「いらっしゃいませ、こんにちわ」
SUBJECT: 「いらっしゃいませ、こんにちわ」
FROM: "Hiroshi Nakazawa" <hnakazawa@motomus.co.xxx>
DATE: Thu, Jul 19 20:14:34 2001
中澤@motomusです。
便乗します。
違和感を感じると言えば、コンビニに入ったとき店員から投げかけられる、
「いらっしゃいませ、こんにちわ」
という挨拶。
あれ、おかしくない?
どこがどうおかしいのかよくわからないけれど、とにかく、背筋がむず痒くな
る。やめてもらいたいな。
入りづらくて仕方がない。3度のところが2度になる。
マニュアルを見直したほうが営業成績あがると思うけど。
/~~~ Hiroshi Nakazawa
m(__)m__/
hnakazawa@motomus.co.xxx
RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
SUBJECT: RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
FROM: "Hitoshi Yoshizawa" <hnakazawa@moonlight.ne.xxx>
DATE: Fri, Jul 20 19:09:14 2001
中澤@motomusさんに1票。
ヨッスィー@ムーンライトで〜す。
おれも、あれ、気になってマッス。
この間、タイピンを買おうかなと思って、あるブランドショップに入った
んすよ。高級感が売り物のかなり有名なショップです。すると、入るなり、
店員から、やられたんすよ、「いらっしゃいませ、こんにちわ」って。若い
店員だったから、前にローソンでバイトしてたんでしょうね。
おれ、愕然としたッス。
早々にそのショップは出ましたね。
で、考えました。
どうしてあの挨拶が変なんだろうって。
間違っているかもしれないけれど、おれの分析を書きます。
「いらっしゃいませ」という言葉が抱える背景と、「こんにちわ」という
言葉が抱える背景が違うんすよ、たぶん。
相手との距離感かな。
店で店員から「いらっしゃいませ」と挨拶されても、客は答える必要な
いっすよね。店員と客のあいだには透明な壁のようなものがあって、客はそ
れで保護されているわけですよ。だから安心して品物を眺められるわけで
す。
でも、「こんにちわ」はそうじゃない。この言葉は、普通、見知らぬ者同
士は使わないでしょう。山ですれ違うときとか、特殊な状況は別にして。そ
して「こんにちわ」と挨拶されたら、「こんにちわ」と返すのが普通ですよ
ね。
ここだと思うんっすよ、背筋がもぞもぞとなるのは。
「いらっしゃいませ、こんにちわ」の「こんちにわ」に対して、なんらか
の「挨拶」を返したくなる衝動が起こるんですよね。でも、見知らぬ店員に
「こんにちわ」と返すの変だ。で、背筋モゾモゾです。
あれは、やはり、日本語を乱していると思いますよ。
「こんにちわ」の価値をどんどん低下させますね、きっと。これから何年
かたつと、「こんにちわ」と挨拶されても、挨拶を返す必要はないという
風潮が一般化するかもしれないっすね。
いやだなあ。
クルっとターンして吉澤でした。
RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
SUBJECT: RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
FROM: "taku Abe" <t-abe@works.co.xxx>
DATE: Sat, Jul 21 01:10:54 2001
ヨッスィーさんの分析は当たっていると思います。
嘘か本当かは知らないけれど、「いらっしゃいませ、こんにちわ」
は防犯対策の一種だと聞いたことがあります。数年前、深夜のコンビ
ニ強盗が流行したことがありますよね。あのとき考え出されたんだそ
うです。
つまり、まさにヨッスィーさんが言う「距離感」です。
「こんにちわ」と投げかけることによって、客との距離を一挙に縮
めるわけです。仲間意識の共有と言えばいいですかね。犯罪を起こし
にくい心理的な圧迫感を入店者に与えるわけです。ニューヨークなん
かで、エレベーターに乗り合わせた者同士が、微笑みを交わしあった
り、「Hello]と軽く挨拶を交わすのと似ています。
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Saturday July 21
name:Taku Abe
e-mail:
t-abe@works.co.xxx
RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
SUBJECT: RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
FROM: "Hitoshi Yoshizawa" <hnakazawa@moonlight.ne.xxx>
DATE: Sun, Jul 22 13:11:16 2001
安倍さん、どうも。
ヨッスィー@ムーンライトす。
へえ、そうなんだ。
勉強になりました。
意味があるわけですね、あの挨拶には。
でも、やっぱりおかしいっすよ。
防犯対策は一企業の論理でしょう。意図は理解できたとしても、1企業の
都合で日本語の乱していいわけじゃない。「こんにちわ」って美しい言葉な
のに、あんな風に使われると、惰性化してしまい、質がどんどん低下してい
くっす。悲しいね。
クルっとターンして吉澤でした。
RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
SUBJECT: RE:「いらっしゃいませ、こんにちわ」
FROM: "Hiroshi Nakazawa" <hnakazawa@motomus.co.xxx>
DATE: Sun, Jul 22 22:22:38 2001
ヨッスィーに1票!。
/~~~ Hiroshi Nakazawa
m(__)m__/
hnakazawa@motomus.co.xxx